中学受験の国語 四字熟語の覚え方と単語帳の作り方
四字熟語といえば漢字が四つも並んでいるので、漢字の苦手な子は見ただけで『うわぁ』となります。
でも四字熟語って日常会話でも長文読解でも、何気ないときにさらっと登場するんですよね。
どこかで克服しないと、色々な場面で言葉の意味がわからなくて困ることになります。
そこで今回は中学受験の国語の四字熟語の覚え方と単語帳の作り方についてお話したいと思います。
中学受験の国語 四字熟語
私は二人の子供を公立中高一貫校に通わせている専業主婦です。
中学受験の国語の勉強をしていると四字熟語の単元が出てきます。
同じように勉強しているのに、四字熟語が苦手な子と得意な子ではどこに差があるのでしょうか。
暗記する力の差もあるのかもしれませんがやはり大きな要因の1つは漢字力だと思います
例えば内憂外患(ないゆうがいかん)という四字熟語があります。
漢字力の高い子は、この四文字が並んでいるのを見れば、たとえ内憂外患を知らなくても、
- 内:内側、内部
- 憂:心配事、つらいこと
- 外:外側、外部
- 患:心配、災い
という一文字一文字の意味を知っています。
と想像がつくわけです。
すると、漢字に強い子はわざわざ四文字熟語を覚えなくても自然にわかるという事態が発生します
中学受験の四字熟語の覚え方
中学受験の四字熟語を学習する時の効率の良い勉強というのは、別の場面でも役に立つ覚え方ができるかどうかがポイントになってきます。
先ほどの、漢字に強い子の例のように漢字の意味を知っているだけで四字熟語にも役に立っているわけなんです。
逆に言うと四字熟語だけをどんなに難なく覚えても他に応用できない勉強方法では、長期的に見ると効率が悪くなって苦労してしまうわけですね
『次回はこの20個の四字熟語から小テストするから覚えてきてね』と塾の先生に言われても実際、多くの四字熟語は勉強しなくてもできてしまうので頑張って覚える必要があるのは20個のうちの4~5個だけということがよくあります。
先ほどの内憂外患の例でお話しすると、漢字の苦手な子は
憂・患は知らない
といった感じの状態になります。
- 内憂外患:国内の心配事と、外国との間に生じるやっかいな事態
と見たり書いたりして、四文字と意味をワンセットで丸暗記ということをずっとやっていると、いつまでたっても憂・患という漢字の意味が覚えられません。
大切なのは四字熟語の意味を覚えつつ、憂・患という漢字の意味も覚えることができるかどうかなのです
四字熟語だけに気をとられていると、のちのち読解問題の長文に
- 憂う(うれう)
- 憂慮(ゆうりょ)
- 憂うつ(ゆううつ)
などの知らない二字熟語が出てきた!ということが起こってきます。
一度に全部が出てくるわけではありません。
5月に『憂う』が出て、2週間後に『憂慮』が出て、その1か月後に『憂うつ』が出て・・とじわじわ登場するわけです。
と覚えてる子は、初めて見る言葉だったとしてもだいたい意味の想像がつきます。
長文であれば前後の文脈もあるので、想像がしやすいです。
一方、内憂外患は覚えたけど、憂の意味は覚えていない・・という場合、せっかく苦労して四字熟語を覚えたのにこういった場面で応用することができません。
他に応用できない勉強方法では効果が上がらないので総合的な国語の学力アップとはならなくなってしまうわけです
一見手間がかかるように見えますが、せっかく覚えるのなら他の部分でも有効となる覚え方をしなくてはいけないのですね。
四字熟語の単語帳の作り方
四字熟語を効率良く覚えるために単語帳を作るという方法がありますがただやみくもに作るだけでは残念ながら効果的な学習方法とは言えないのです
例えば次のような単語カードを作ったとします。
(裏面)
・ごえつどうしゅう
表に漢字、裏に読み方の書いてある単語カードですね。
単に読み方を覚えたいのであれば、かなり効果的に運用はできます。
ですが、呉越同舟ってどういう意味?という肝心なことが全く書かれていないので大事なことを覚えることができません。
では次のような単語カードはどうでしょう。
(裏面)
・ごえつどうしゅう
・敵対する者どうしが一緒に行動すること
これは平均的なクオリティの単語カードですね
一見、問題がないように見えますが、なぜ呉越同舟という四文字がそんな意味になるの?ということがさっぱりわからないという欠点があります。
四字熟語が苦手な子ならば多少手間が増えても難易度の低い覚え方を狙って単語帳を作りましょう
呉越同舟の「呉」と「越」は敵対している国の名前です。
呉の人と越の人が同じ船に乗って、一緒に協力したという故事から生まれた言葉です。
なので、裏面に漢字の意味も書き加えておくと覚えやすいと思います。
(裏面)
・ごえつどうしゅう
・呉と越(敵対する国の名前)
・舟(船)
・敵対する者どうしが一緒に行動すること
また、単語帳以外にもまんがを利用する方法もあります。
言葉の語源は、文章で書いてあるとわかりにくい場合が多いのでまんがの方が想像しやすくて取っ付きやすいかもしれませんね
我が子も良く読んでいたので、すっかり覚えてしまい『この言葉の由来って知ってる~?』とドヤ顔で言いに来たりしていました。
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まとめ
難しい四字熟語になると、今まで見たことも聞いたこともなく、使われている漢字1つとって見ても意味がわからない、ということがあります。
そんな四字熟語の勉強は大変ですが、漢字の意味を覚えるチャンスでもあります。
漢字そのものに強くなるほうが、覚えやすい上に応用もきいて一石二鳥の勉強方法だと思います。
単語帳や単語カードを作って勉強する場合も、ただ四字熟語の意味を丸暗記するより、なんでそんな意味になるのかを調べてみると良いですよ。
ここまでご覧いただき、ありがとうございました。
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