中学受験から私立中学にかかる学費 私立?公立?大学受験まで考える時の話
現在小学生のお子さんを育てているご家庭のお父さん・お母さんは、おそらく80・90年代に自分の中学生時代を過ごされた方が多いかと思います。
その時の学校は、とにかく生徒数も多く5・6クラスあったのが普通だったかもしれません。
いま自分が親になり、いざ子どもの小学校へ行ってみると少子化の影響でクラスは激減し、3クラスもあれば多いような状態だと思います。
ですがそれに反比例するかのように、我が子を私立中学へ入学させたいと考える世帯は、首都圏では5世帯中に1世帯あると言われています。
今回は、中学受験から私立中学にかかる学費や公立との違い・大学受験まで考える時についてお話します。
中学受験から私立中学にかかる学費
これは私の姉の家の場合の話です。
姉は子供を二人とも日能研に通わせ現在は私立中高一貫校に通わせています。
そろそろ我が子が高学年に差し掛かるという頃になると、中学校はそのまま公立で行くのか、それとも中学受験をして中高一貫校を目指すのかを選択しなければならない時期がやってきます。
それは普通3年生の秋から新たな塾生を勧誘するためのテストが始まるからです。
このテストを受けると、自動的に成績や手続きの封筒が送られてきますから、じっくり考えることもなくそのまま流れるように塾に申し込んでしまうことも多いです。
始めはなんとなくという気持ちでも、一度中学受験を目指すとなるとそこからは塾のお金といずれ入学するための私立のお金を用意することになり教育費は莫大にかかっていきます
初めは大まかな計算だけで『大丈夫かも、うちも私立に行かれるかも』といった考えで塾へ参加するということは、のちのちの大学受験にまでお金がかかり続けるということになります。
我が家のように兄弟がいる場合には、当然のことながら2倍のお金が出ていくことになります。
- 私立中学に行くまでの費用が230万円
- 私立中学の学費が一年間で100万円
- それが高校卒業までの6年間続き
- 高校生になると大学受験の予備校に通う
といったことの先に大学受験があります。
実際に大学に行かせようとするところまでで、かなりのご家庭が一杯一杯になってしまいます。
40年ほど前に大学に入る頃の国公立の学費は、私立大学よりもかなり低かったと思います。
それが今となっては、たいていの国公立大学は
- 入学金282,000円
- 授業料(1年分)535,800円
と、普通の私立大学の文系くらいの金額にまで上がっています。
この話は保護者の懇談会などでの驚きの話題となることも多いのですが今の大学生の2人に1人が奨学金を借りているという現実も納得がいきます
それまでにどんなに節約や、パートに出たとしても高額な学費を払うことはとにかく難しい時代になってきています。
中学受験して私立?公立?
学費の高騰にもかかわらず、それでも我が子を私立中学に行かせたい親御さんは増え続けています。
実際に私立中学に入学すると、公立の中学では実施されないような
- 高度なパソコンの授業
- 複数の外国人教師による授業
- 英語に慣れる環境づくり
など、それぞれの私立中学での工夫が見られます。
そしてそういった特別に力をいれている部分を学校側でもアピールして学校説明会などで紹介します。
1度でも私立中学の学校説明会に参加すれば『うちの子もこの学校に入れば、こういったことができるようになるかもしれない』と希望を抱くようになると思います。
そういった説明をきいてしまうと、どうしても公立が見劣りしてしまうこともあるかもしれません。
大事な授業などが公立では足りない、ということではもちろんありません。
ですが授業以外のところも充実しているとなると魅力的に見えるのでやはりそちらに目がいってしまうというのが正直なところではないでしょうか
いっぽう地域にある公立中学校は義務教育期間中なので、成績のいい子も悪い子も同じ授業・同じカリキュラムを受けていきます。
学校では中間レベルの平均値で授業が進むので、それは勉強ができるお子さんにとっては簡単な問題となり、勉強が苦手なお子さんにとっては難しい問題となります。
そこでの勉強で十分なお子さんもいれば、もっと難しい問題に取り組みたいお子さんもいるわけで、そうしたところはどうしても解決することはできません。
そこで学習面も生活面も安心して、学校に任せられるような私立中学に関心を寄せる親御さんが多くなるのではないでしょうか。
中学受験からの大学受験
中学受験をして中高一貫校に通い、周りが大学受験のために同じ方向を向き勉強を始めれば、自分もしなくてはならないという思いが芽生えます。
そうやって親や先生方がいろいろと言わなくても、学校の校風によってそれぞれがその学校らしい学生生活を送り、さらに積極的に勉強もするようになる子が多い印象があります
あと一回で大学センター試験が終わり、そのあとは大学入学共通テストが導入され記述や学校での評価も大きな比重をもつようになります。
現在、大学に入る道は昔のように受験の一回ということはありません。
- 指定校推薦
- AO入試
- 地域枠推薦
- 一般推薦
- センター利用推薦
と大学への道は、多くあります。
ある私立中学では指定校推薦で、ほとんどの生徒が早稲田・慶応に決まるような学校もあるので、より有利に大学までいかれるチャンスは、伝統のある私立中学(高校)ほど多い印象があります。
そうした枠を学校が持っているのも、それまでの先輩方の大学での実績と、長い伝統の中で名門とされているからとも言えます。
そういった推薦などを考えると、私立中高一貫校は公立にはないチャンスも多いのかもしれませんね。
まとめ
少子化で1世帯あたりの子どもの数が少なくなれば、それだけ1人の子どもにかける思いもお金も多くなります。
誰もが子どもの将来を考え、一番いいと思うところに行かせたいと思うのも普通のことです。
それがいろいろな人間と関わりながら自分で切り開いていかせたいと思うのであれば公立中学へ、同じようなレベルのお子さんたちとの生活を送らせたいと思うのではあれば私立中学を選ぶという考え方もあると思います。
どちらを選んでも親が子どもを思う気持ちに変わりはありません。
(`・ω・´)ゞ