中学受験合格後に後悔しないために 中高一貫校が合わない時は辞める?
第一志望の学校に合格することを夢見て、中学受験の勉強を日々頑張っている毎日だと思います。
そして憧れの中学に合格することができれば、お子さんにとってもご家族にとっても本当に喜びで一杯になることでしょう。
ですが念願だった中高一貫校へ通い始めて数か月したころ、なんとなく子どもの様子がおかしいと感じてしまったら・・
生き生きとしていない表情から何かあるのかもしれないと思ったら、その後の6年間をどうすればいいのでしょうか。
今現在中学受験に向かって勉強されているご家庭にとっては水を差すような話になるかもしれませんが、こういったケースもあるという参考になれば幸いです。
今回は、中学受験合格後に後悔しないための考え方や入学した後に合わないと感じた時に辞めるかどうかなどについてお話します。
中学受験合格後に後悔しないために
これは私の姉の家の場合の話です。
姉は子供を二人とも日能研に通わせ現在は私立中高一貫校に通わせています。
今、目の前にある中学受験に挑んでいると大学受験なんて、まだまだ先のことで考える余裕なんて正直ありませんよね。
- 私立中学に進学後の勉強の事はあまり考えていない
- 入学後は中学受験ほど神経を注ぐ必要がない
そう思われる親御さんもいらっしゃるかもしれません。
ですがそのケースに当てはまるのは、そのまま付属大学に進学するようなエスカレーター式の大学付属校の中高一貫校だけです。
しかも全国各地に付属高校がある日大や東海大などのマンモス付属中学などは、このケースに当てはまりません。
マンモス付属校は日本全国の各地に付属高校がある訳ですから付属大学といえども入学するのは狭き門なのです
そうなってくると、どうしても日々の成績と定期的にやってくる試験を特に頑張らなければなりません
またいわゆる名の通った進学校の場合は勉強の量がさらに多くなります。
小学生でこんなに勉強しているのだから大丈夫では?と考えてしまいがちですが、進学校においてはその私立中学に入学した時点でもう中学受験での大変だった思いは終わりになります。
そしてまた新しいスタートを切ることになります
私は、そんな激しい受験戦争が待っているとも知らず、母子共々うれしい気持ちだけで入学式を迎えていました。
いっぽう他の親御さん方は、中学受験は受かったのだから次に進まなければ、という前向きな姿勢にすでに変化していたことを強く記憶しています。
ご自宅が開業している場合のお子さんは、当たり前のように将来自分も医師になるためにこれからも勉強していくという気持ちを持っていました。
勤務医のお宅であっても父親のように医師を目指すお子さんは、中学受験で終わったという気持ちはなく新たにこれからの予備校の申し込みを済ませている方がたくさんいました。
大学受験は中学受験の時とは違い、そのお子さんによってそれぞれの進路がかなり異なるので、入学時点から全く隠すことはありませんでした
- 『うちの子は、医者を目指している』
- 『どこの予備校に申し込んでいる』
といったことを自然に話していました。
私は何も知らずにその世界に入りましたから、入学式から6年後のために準備を始めている親御さんたちのことに大変驚きました。
学校を楽しく過ごすために私立中学を受験したと思っていたので。。。
ですが実際のところ、レベルの高い中学へ進学することは、その6年後に控えている大学受験のための入り口だったということを初めて知ったのです。
中高一貫校が合わない・・
学校説明会やオープンスクールなどに参加し、その時はとても雰囲気が良いと感じて、自分もこの学校に入りたいと夢見て私立中学に進学しますよね。
ですが実際に入学してみたら思い描いていた中学校生活とは何かしら違って『合わない』と感じるお子さんもいらっしゃるでしょう
お子さんの中には一生懸命に中学受験に取り組み、念願の合格を勝ち取り、さあこれから好きなことをしよう!という楽しみで一杯のお子さんもいるはずです。
ですが実際には勉強は小学生の時よりもさらに厳しくなり、課題を終わらせるために必死の毎日になってしまうとすると、想像していた中学ライフは変わってしまいます。
まわりのお友達も当然勉強が忙しいので、そんなゆとりのある学生生活が送れなくなります。
勉強はほどほどにして遊びたいと思っているお子さんにとって、厳しい環境の6年間は相当長いものにかわります。
自分のこの先を考えて、憂鬱になることもあると思います。
そんな毎日が続くと精神的にも追い詰められていくことも考えられます。
そういったお子さんが、一度この学校に向いていないと思ってしまえば、なかなか気持ちが変化することは難しいのではないかと思います。
中高一貫校を辞める時
学校の評判が良くても、実際入学してみると違和感を感じる事は、誰しも大なり小なり必ずあるのではないかと思います。
それよりも一番辛いのは子供に合った友人ができないことではないでしょうか
私立中学は公立中学とは違い、3年間でまた別の環境というわけにはいきません。
私立中学という名前ですが、中高一貫校は6年間ととらえて物事が進んで行きます。
友人関係も基本6年間ずっと続くことになるので、ここで気の合う友人ができなければかなり辛い日々になってしまいます。
一般的に子どもの方が学校という閉鎖された世界でずっと生活してきているわけですから、なんとか自分なりのやりかたを見つけて過ごしていくのだと思います。
ですが納得できないことがあり、どうしても学校に行くのが辛いならお子さんや学校側と相談して他の中学に行くのも選択の一つになってきます
いろいろな人から祝福され、お子さんも意気揚々と学校に進んだわけですから、そこですっぱりと辞めるというのは、なかなか勇気のいることです。
ただ我慢できる事と、我慢してもどうにもならないことは別にあります。
我が子の時にも、中学の時に私立中学を辞めて公立に戻ったお友達がいました。
きっと人には言えない辛い思いがたくさんあり、その方法を選んだのだと思います。
その時にはいろいろと噂が飛びましたが、その噂もほんの数か月も経たないうちに消えていきました。
まとめ
中学受験に向かって勉強されているご家庭にとっては、水を差すような話になってしまい大変申し訳なく思っています。
中学校に入学すれば終わる・・という訳ではなく、その後も厳しい勉強は続いて行きますので、そのことは心の片隅においていてくださいね。
子どもにとって一日のほとんどを過ごすのが学校です。
その場所が辛くなれば、それはもう朝が来るのが嫌になるほどの気持ちになります。
先ほどの我が子の友人は、一度私立中学を辞めて公立に戻りましたが成績がよかったこともあり、中学受験で合格した所よりもレベルの高い学校に進学していきました。
学力だけの問題ではなく、一番大事なのは子どもが毎日学校に通えることです。
そのまま続けても、違う学校へ行っても、子供の未来が続くというのが大前提のことです。