公立中高一貫校合格に必要な対策や勉強方法とは?塾や模試のおすすめは?
公立中高一貫校の受検として行われる適性検査では、計算を解いたり漢字を書いたりする解答ではなく、何を聞かれているかを理解し相手に伝えられるような文を書く記述式の解答が求められます。
時間に対してかなりの量の問題が出されるので時間配分も考えられるようにしておく必要があり、一つ一つをできるだけスピーディーに解かなくてはいけません。
特殊な検査方法ですが、適切な対策と勉強次第で合格が見えてきます。
公立中高一貫校のことを詳しく知り、取り組んでいきましょう。
目次
適性検査での中学受験
中学受験の適性検査型入試は特殊
適性検査での中学受験は公立中高一貫校が導入していますが、最近では私立中学の受験でも適性検査型入試を取り入れるところが多くあります。
適性検査では問題や解答方法が通常の入学試験とは違い特殊なため、対策なしでは合格することは厳しくなります。
いずれの公立中高一貫校も倍率が驚くほど高いため、合格になる子よりも不合格になる子の方が多いのが現実なのです。
中学受験での公立中高一貫校
公立中高一貫校の入学試験として行われる適性検査は、私立入試とは違って勉強して覚えたものを答えるような試験ではありません。
重視するのはしっかり考えることができるかという点です。
- 複数の資料を読み取る読解力
- 解決策を探る思考力
- 相手に的確に伝えられる表現力
などが求められます。
知識としては小学校の学習内容が理解できていれば十分で、私立入試のような算数の特殊算を知っておかなければ通用しないということはありません。
ですが小学校でのテストのような出題方法とはまったく異なるため、問題に慣れたり解き方の手順を訓練するといった対策をしなければ合格は難しくなります。
関連記事適性検査での中学受験 公立中高一貫校の問題と対策方法は
中学受験での作文
公立中高一貫校の受検では作文が大事
公立中高一貫校が求めている作文は、あるテーマに対した時の自分の考え方や、なぜそう思ったのかなどの理由がきちんと書いてある形式の文章です。
基本的に自分の考えと理由が書ければ、全体の文としての形はできあがりますが、そこから内容をもっと濃いものにする必要があります。
適性検査の作文に求められるもの
公立中高一貫校の適性検査では記述式の問題や作文が出題されることが多く、求められるものは読解力や表現力です。
都立中高一貫校を例にすると適性検査Ⅰにあたりますが、配点は全体の約20〜30%だといわれています
全体の約1/3と、なかなか高い配点がある訳ですから、作文を書くことに自信がないようなら早急に対策を始める必要があります。
- 適性検査の作文の出題傾向
- 過去に出題されたテーマ
- 志望校の出題傾向
- 評価される作文や論文の書き方
などを学習し論理的な文章が書けているかどうかがポイントになります。
これらのポイントをおさえた作文対策をして合格へ向けた勉強をしていきましょう。
関連記事中学受験の作文対策と勉強法 公立中高一貫校が求める書き方とは
塾なし中学受験での公立中高一貫校
塾に通ったら合格できるものじゃない
倍率が高く合格するには高レベルな学力と対策が求められる公立中高一貫校の受検は、塾に通って対策をしてくる子供が多いのが現実です。
しかし中には塾に通うことなく合格を目指し受検をするお子さんもいます。
塾に通えば合格のためのカリキュラムが組まれて適切な学習のサポートをしてもらえますが、当然ながら「通塾すれば合格できる」というものではありません。
塾なしでの公立中高一貫校受検の勉強方法
親御さんにかかる負担は塾通いよりも大きくなるため、サポートは不可欠になりますが、塾に行かなくても自宅で適性検査の対策を行うことは十分可能です。
公立中高一貫校の受検には
- 適性検査Ⅰ(国語)・作文の勉強法
- 適性検査Ⅱ(算数・理科・社会)の勉強法
- 小学校の成績
が大事になるため、それぞれに適切な対策が必要になります。
通信教育や問題集、過去問などを上手に利用することが合格への道につながります。
関連記事塾なし中学受験で公立中高一貫校に合格したいなら 勉強方法や問題集のおすすめは
公立中高一貫校対策として塾通い
通塾にはお金がかかるけど
適性検査は特殊な検査方法なので、解き方の複雑さや作文の書き方に注目しがちですが、基本は小学校で習うことにあります。
その基本をきちんと習得したうえで、合格のためにはさらに専門の対策が必要になってきます。
子供の習慣的な学習や保護者のサポートがあれば自宅での対策も可能ですが、やはり塾が持っている情報やノウハウに勝るものはありません。
通塾すればもちろんお金がかかりますが、そのつど適切なフォローを受けることができます。
公立中高一貫受検の塾は
公立中高一貫受検の塾のコースはたいてい5・6年生から始まりますから、そのあたりから通い始めるお子さんが多いです。
しかしこれは学校での勉強が、どの科目においてもしっかりできている場合です。
学校でのテストの点数が下がったり、宿題に時間がかかるようなら現在の勉強量では理解できていない可能性があります。もしも
- 学校での勉強内容が十分に理解できていない
- 基礎となる学力が足りていない
などのようなら、もっと早くから塾に通って基礎学力からつけていく必要があります。
また通塾するまでにしておいた方が良いこともあります。
関連記事公立中高一貫校の対策に塾はいつから?通塾開始までにできることは?
公立中高一貫校の模試
模試を受けることについて
本番までに経験をして場慣れをしておくためにも模試は必要です。
公立中高一貫校対策はバッチリだったのに「本番で緊張しすぎて手も足も出なかった」などということがあっては困ります。
しかしこれが本番ではなく模試だったとしたら落ち込む必要はありませんし、次の模試で頑張ろうと思えばやり直しがききます。
緊張は、模試などを何度も経験していくうちに必ず慣れてきます。
公立中高一貫校の模試の種類
公立中高一貫校の模試には
- 受検料が無料・有料のもの
- 試験会場を選択できるもの
- 自宅受検できるもの
- 模試の間に保護者説明会が開催されるもの
などがあります。
例えば6年生を対象にした模試は有料が多いですが、中には受検料が無料のものもあります。
そして学習塾主催の模試に多いのが子供の受検時間を利用して保護者説明会が開催されるものです。
これは入試についての確実な情報が聞けるので初めて受ける人にも、すでに志望校を決めている人にも聞いておくとためになりますよ。
関連記事公立中高一貫校模試は必要?おすすめや模試の自宅受験について
公立中高一貫校の学費
授業料はかからないけど・・
公立中高一貫校は、その名の通り公立なので中学の3年間は授業料はかかりません。
その他の学習のためのお金が学費となります。
公立中高一貫校の学費は全国の公立の中学校の標準金額とほぼ同じか、少し高いぐらいです。
私立に比べるとかなり安いですが完全な無料というわけではありません。
学費の内容は
学費の内容は
- PTA会費
- 研修旅行の積立金
- 教材費
などが主なものとなっています。
給食を実施している学校は給食費もかかりますし、交通機関を利用すれば定期代もかかります。
地方によって多少差はありますが、だいたい年間で20~30万ぐらいが学費としてかかるようです。
この金額には、制服や所定のカバンなど入学までに揃えておくものは含まれていません。
それらの費用は学費とは別に入学までに必要な金額で、およそ12~13万ぐらいがかかります。
関連記事気になる公立中高一貫校の学費や倍率 適性検査の問題ってどんなもの?
公立中高一貫校のメリットとデメリット
公立中高一貫校のメリット
公立中高一貫校の最大のメリットは高校入試を受ける必要がないということです。
通常の公立中学に進むと、高校に進学する場合は必ず中学3年生の時点で受験をする必要があり、そのための受験勉強に入学後も時間をかけなければなりません。
公立中高一貫校であればエスカレーター式に高校生となれるので、6年後の大学入試へ向けた勉強を中断することなく進めていくことができます。
私立中学もエスカレーター式であることは同じですが、学費がかかるので経済的には負担になります。
費用の面からしても公立中高一貫校のメリットといえます。
公立中高一貫校のデメリット
デメリットは長く同じ環境で過ごすことで気持ちが緩んでしまうことです。
中学を卒業して新しい学校へ入学するというわけではないので心機一転がんばろうとする気持ちのようなものが持てず、緊張感がなくなってしまう子供も多いのです。
気持ちが緩んだまま過ごしてしまい、気づけば周りと学力の差がかなりついていたということも起こり得るのです。
関連記事公立中高一貫校のメリットとデメリット
関連記事私が実感した本当の公立中高一貫校のメリットとデメリット
まとめ
公立中高一貫校の受検では、今まで受けたことがないような出題形式になるので初めは驚きがあると思います。
手順は複雑ですがいろいろな問題に取り組んで慣れていくことが大事です。
適性検査や作文の対策・勉強方法、塾や模試などについて、詳細記事をご紹介していますのでぜひご覧になって見てください。
作文は自分の書き方のパターンが出来上がると格段に書きやすくなります。
お子さんに合った勉強方法で対策していってあげてくださいね。