中学受験の塾選びを見極める8つのポイント
塾での生活は中学受験が終わるまで、3年間近く子供の生活サイクルとなります。
子供にとってそれが体力や気力的にオーバーしてしまうものになってしまうと最悪の場合、受験を途中で諦めなければならないことにもなってしまいます
その子にとって無理のない塾生活が送れるように生活に合った塾を見極めたいものですよね。
今回は、中学受験の塾選びを見極める8つのポイントについてお話します。
目次
塾選びのポイント
私立中学の受験を目指すための学習塾は
- 大手塾
- 中・小規模塾
- 集団塾
- 個別指導塾
などたくさんあります。
どこを比較していくかは家庭それぞれであり、子供の性格によっても変わってきます。
全ての家庭で高額な塾の費用を確保できるわけではありませんから、見極めるポイントは違ってくるでしょう。
まずは集団塾から検討
中学受験を考え始めたら、まずは集団授業を行う進学塾の検討からするといいでしょう。
集団塾には中学受験塾の大手や中・小規模塾があり、カリキュラムや授業の進度には違いがあります
大手進学塾の多くでは、カリキュラムに則ったテストの結果でクラス替えを行うことがあり、そういったシステムに向いている子と向いていない子がいます。
多くの中で競争をして伸びていくような子には大手塾で学ぶことがおすすめです。
中・小規模塾では大手塾より目が届きやすい指導を受けられますが、塾のやり方と合わない場合は、1クラスの人数が少ないことで行き場を失う恐れもあります。
多すぎる学習量には体力的に難しく、理解度を確認しながら進める方が合う子には中・小規模塾がおすすめです。
塾を選ぶ場合には規模にこだわるよりも通う本人である子供にどのような塾があっているかを考えることが大事になります
授業についていけなくなったら個別指導塾も検討
集団授業では授業の進みが速くて、ついていけなくなるお子さんも出てきます。
子供の性格的に大人数の中で学習していくのは難しいのなら、個別指導塾を検討する必要があるでしょう。
塾選びの際に見極める8つのポイント
塾を選ぶときの基準について見極める8つのチェックポイントを挙げてみました。
②家からの距離・通いやすさ・安全面
③我が子のタイプと塾の雰囲気
④テキスト・カリキュラム・テスト
⑤面倒見のよさ
⑥入塾相談の時の説明の様子
⑦講師
⑧月謝などの費用
1つずつ説明していきたいと思います。
1 合格実績
自分の子が目指している中学校に合格者が多く出ているような塾なら、その学校の入試傾向や情報などにしっかり対応していると考えていいでしょう。
これは通わせたくなる大きなポイントです。
しかし注意も必要です。
合格人数の多い塾はその母数となる通っているお子さんの数も多い、ということです
塾では全ての教室を含む全体から合格実績を公表していることが多いです。
ですから実際に通わせようと考えている校舎からは、あまり志望校へ合格者は出ていなかったということもあり得るのです。
合格実績を見る時にはその校舎から出ている合格者数や合格率に注目してください。
塾全体の合格人数が多くても、通おうとしている校舎の合格人数が少ない場合はあまりおすすめしません。
関連記事中学受験の塾の選び方 大手で合格者数が多いところは安心?
2 家からの距離・通いやすさ・安全面
次に塾選びのポイントとなるのは通塾にかかる距離や時間、通塾方法です
あまりに遠い場所にあると通うだけで疲れてしまって、実際の授業で集中することができないという問題が起きてしまいます。
反対に自転車ですぐの距離にあれば移動時間もそれほどかからず、疲れもそれほどではないので授業へも集中できるでしょう。
4年生はまだ週に2~3日ですが、学年が上がるにつれて授業の日数は増えますし、6年生にもなると日曜特訓などで1週間ずっと塾、ということもあります。
週に何度も通うことを考えると、できるだけ近い方が子供の体力的には楽かもしれません。
それに塾が遠いと小学校から帰ってくるのが少しでも遅れた時に遅刻してしまう可能性もあります
4年生ではそういったことも少ないでしょうが、高学年になれば学校で割り当てられる仕事が増えるので帰りが遅くなることはよくあります。
また塾へ通うのは行きは夕方で、帰りは夜です。
実際に通塾する時間の塾近辺の様子も見学しておく方が後々安心です。
駅から歩いて帰るのであれば、保護者が迎えに行けるかなども考える必要が出てきます。
3 我が子のタイプと塾の雰囲気
自分の子のタイプと塾の雰囲気が合っているかどうかも判断のポイントです
入塾前に塾の雰囲気を察知するのは難しいでしょうが、体験授業や入塾相談を受ける際に、通っている子ども達の様子から感じ取ることはできます。
この中でわが子がやっていけるのか、という視点が大事です。
知り合いのママ友に、とても内気なお子さんがいたのですが、体育会系の元気な塾に入ってしまい雰囲気について行けずに結局辞めてしまった、ということもありました。
塾や校舎によって雰囲気が違うので、1度確認した方がよいでしょう
4 テキスト・カリキュラム・テスト
塾のテキストやカリキュラムも選び方のポイントとなります。
私立中学の入試では小学校では習わないような内容や、驚くような難問を出題する学校が多いです。
そのため塾のカリキュラムには、小学校では習わない特殊算などが多く含まれておりそのボリュームは学年が上がるごとに増加します
塾では1週間にどれぐらいの量の学習量をこなしていくのかを把握して、それをきちんと進めていけるのかを入塾の前に考えてみる必要があります。
実際に使うテキストを見せてもらい、1週間に進む範囲や宿題の量を確認する方がよいでしょう。
また塾によって多少の違いはありますが
- 授業での小テスト
- 少し範囲の広いカリキュラムテスト
- 模試
といったテストを行い理解度や達成度を判断していきます。
このテストの中で通塾する子が心配するのはカリキュラムテストや模試の結果でこの成績によって席順やクラスが変わったりします
お子さんが競争の激しい塾に入ってしまうと、中学受験期間そのものが苦しい時間になってしまわないか見極めが大事ですね。
5 面倒見のよさ
中学受験専門の進学塾では、たいてい授業がどんどん進んで行き宿題が大量に出されます。
1度の授業で理解できればいいのですが、どんなに良くできるお子さんでも苦手な単元はあるでしょう
そのようなわからなかった授業や宿題・テストに対して
- どのようなサポートがあるか
- どこまで面倒をみてもらえるのか
ということはとても大事になってきます。
塾によっては、テスト対策を授業とは別に行ったり、熱心に補習をしてくれるところがあります。
こういったことを自習室でフォローする塾もあります。
これらはすべての塾で行われることではないので通うつもりの塾がどのようなケアをするのか確認しておいた方がよいでしょう
6 入塾相談の時の説明の様子
入塾相談に行くと、たいていは担当の先生が熱心に説明をしてくれます。
授業の進み方や子供が理解できなかった時の対応など、気になることはここですべて聞いておきましょう。
質問したことに対して的確な答えがない場合には、せめてその教室は候補から外すことを考えてもよいでしょう
- 塾の進度についていけるか
- 授業は理解できるか
- 宿題の量
などをお子さん自身が実感するためにも体験授業は受けておいた方が良いですよ。
7 講師
集団塾あるあるかもしれませんがクラスが変われば担当の先生も変わります
上位クラスを担当する講師は、塾の合格実績を上げるため評判の良い先生が担当することが多いものです。
ですが先生の良い悪いは、評判だけで決まるものではありません。
- 子供の様子をよく見てくれる
- 授業をわかりやすく行う
- 宿題のやり方を指導してくれる
などがお子さんと合えば成績が上がることはあり得ます。
8 月謝などの費用
入学金や授業料などの月謝も気になるところですが夏期講習などの費用も考えて塾選びをする必要があります
丸3年間通うとなると、テキスト代は毎年必要になりますし、テストの回数も非常に多くなります。
また学年が上がるにつれて、土日に行われる特訓や講習会などのオプションも増えていき、驚くほど高額になっていきます。
我が子が合格するのなら・・と思うと、親はついオプションの授業を取る方がいいのかと考える場面は必ず出てきます。
中学受験を考えているご家庭では、ある程度高額な金額がかかるのは想定済みかもしれませんが、オプションの授業を取れば費用はどんどん上がっていきます。
はじめに資料でもらった時の金額よりオプション次第でかなり高額な費用になるということは頭に入れておいた方がよいでしょう
まとめ
今回は、塾の選び方についてポイントをまとめました。
カリキュラムを見て学習量がどの程度か、などを比較することは大切ですが、実際に通って勉強するのはお子さんです。
わが子にとってどんな環境で勉強するのが1番良いのか、という最適な判断を親御さんにしていただければと思います。