中学受験で中小塾や個別指導塾はアリ?大手塾に行かなくても大丈夫?
中学受験しようかなと考える時、ふと近所にある中小塾や個別指導塾ではいけないのかなと気になることもあると思います。
地元にある中小塾や個人塾、個別指導塾などで中学受験をして合格することはできるのでしょうか。
今回は中学受験する時に、大手塾に行かなくても中小塾や個別指導塾はアリなのかや、中小塾の特徴や選び方などについてお話します。
目次
中小塾での中学受験
中学受験大手塾では優れたカリキュラムを持っている上、専門の教師が常に入試傾向や対策を調べ尽くしているので、そういった点においては大手塾が有利になります。
では中小塾では中学受験をしても合格できないのでしょうか。
学ぼうとする姿勢のあるお子さんなら、大手塾でも中小塾でも大丈夫ですし子供に合った良い塾なら、最初から中小塾で中学受験をするという選択も可能だと思います
大手塾の指導方法に「ここまでやる必要があるのか」と疑問を感じているご家庭には中小塾がおすすめです。
中学受験の指導経験が豊富で、力のある塾長や先生が子供たちを直接指導するような中小塾でしたら、地元の中堅校なら十分な対策は可能です。
場合によったら大手塾に見劣りしない結果が出ることもあります。
中小塾のメリットとデメリット
中小塾は少人数での集団授業を行うことが特徴です
塾の規模にもよりますが、1クラス10人くらいで行う中小塾なら先生の目が教室全体に行き届きます。
そうなると個別に丁寧に指導してもらえる可能性も高くなることが、中小塾のメリットの1つに挙げられます
中小塾は子供も先生の数も少ないため、生徒と先生の距離も近く、親近感がわいて信頼を寄せることができることもメリットです。
また大手塾よりも時間の融通が利きやすいため習い事を続けながら、塾に通うことができるのも中小塾の利点ではないでしょうか。
逆にデメリットとして挙げる点も規模が小さいことによるものが大きくやはり志望校対策として持っているデータやノウハウについては、大手塾の方が圧倒的に多いです
レベル別にクラス分けをしていない中小塾の場合、たいてい授業のレベルは、生徒全体のレベルの中間あたりを目指して設定されます。
こういったクラスだと、レベルの高い勉強をしたいお子さんから見れば満たされない不安もあるでしょう。
中小塾の特徴
一般的な中小塾の良い面の特徴は
- 子供1人1人に目が届きやすい
- 親身になり考えてくれるため面倒見が良い
- 1クラスの人数が少なく競争は激しくない
- 時間など融通が利きやすい
といった点ですが、1クラスの人数が少ないゆえに
- 受験生全体の中で自分の学力の位置が分かりにくい
- 先生や周りの子供たちとの相性が悪いと逃げ場がない
というような面もあります。
大手塾のやり方に合わないお子さんや、比較的じっくりと時間をかけて勉強を進めていきたいお子さんには合うと思います。
御三家のような難関校を目指すことは中小塾では厳しいかもしれませんが、地元の中堅校を狙える学力は十分つけてもらえることはできます。
ただ大手塾も中小塾も、中学受験の勉強の進め方には塾それぞれの方針があるので、お子さんとマッチするかどうかの見極めは大事だと思います
中小塾に向いている子
- 競争することが苦手
- 繊細
といったお子さんはクラス替えがない(複数クラスが合ってもクラス替えを行わない)中小塾に向いていると思います。
大手塾はクラスが替われば先生も変わります。
内気で思っていることを自分から伝えられないようなお子さんも同じ先生にじっくり見てもらえることで学力を伸ばしていける可能性があります
我が家の下の子が、当時上の子が通っていた同じ中小塾に通う事にしたのも、まさに同じ理由でした。
下の子は非社交的な子だったので、まったく誰も知らないところに1人で通うとなると勉強以前に打ち解けるのに時間がかかります。
もしクラスが替わるとなると、人見知りが発動してまた1からのスタートになることが予想できました
新4年生から通塾しましたが、その時はまだバスケットボールのクラブチームに入っていたので時間の融通が利くのも助かりました。
さすがに5年生からは塾が忙しくなり、両立ができずバスケは辞めましたが。
(;´∀`)
我が子達が通っていた中小塾は大手塾よりも公立中高一貫校への合格率が毎年高いのが特徴なんです
国語(なかでも作文)が苦手な息子が公立一貫校に合格できたのは、ひとえに塾での丁寧な指導(特にきめ細やかな作文添削など)のおかげだと思っています。
と我が子達には中規模な塾が合っていましたが、実際は当たりはずれも多いです。
お子さんのタイプや家庭の事情などを合わせて考えて、子供に合う塾を選んでくださいね。
中小塾選びの6つのチェックポイント
良い中小塾を見分けるチェックポイントを6つご紹介します。
・合格実績
・開塾からの年月
・規模
・話の伝わり方
・先生の人間性
1つずつ説明していきます。
カリキュラム
大手塾では教材の開発や情報を提供してくれるのは、その塾における専門家たちです。
テキスト開発などの予算に余裕がある大手塾と、経済的にそれほど大きな余裕がない中小塾ではオリジナルテキストの完成度は大きく違ってくるでしょう
そのため中小塾でオリジナルのテキストをすすめられる場合はどのような中身なのかしっかり見極めることが必要となります
テキストやテストもオリジナルである必要はなく、市販のものにもいいものはたくさんあります。
そういった評判の良い教材などを取り入れて、子供の学力に合わせた指導をして効果を上げている中小塾もあります。
我が子の通っていた中小塾は、中学受験新演習シリーズという教材を使用していましたが、これは大手塾の栄光ゼミナールが使用している教材と同じものでした。
四谷大塚の予習シリーズなども、他の塾でも取り入れられているので、このようなテキストを取り入れている塾なら安心感はあります。
合格実績
合格実績はやはり見逃せません
気を付けたいのは、特に優秀だったお子さんが1人で最難関校~有名校の合格実績を稼いでいる年度もあるので、数年間分の合格実績を見ておかなくてはいけませんね。
また、クラスが複数ある場合には下のクラスのお子さんの進学先がどこかを確認することも大事です。
開塾からの年月
開塾してから長年経っている場合年月が長いのには何らかの理由があるはずです
指導がていねい、サポートが充実、料金が安い…など何かしらの良い評判があるからなのでしょう。
規模
適切な規模かどうかの見極めも必要ですね。
どんどん生徒数を増やしていたり、新規の校舎を建てている時は、規模が大きくなることに安心する親御さんもいらっしゃるかもしれません。
ですが規模が大きくなっても、子供1人1人に目が届いているか、面倒見の良さは変わっていないかという質の面が保たれているかどうかは注意しなくてはいけないところですね
話の伝わり方
塾に面談に行く際には、お弁当の有無や送迎の事など不安に思う事について本音を明かす方がいいですよ。
こういった質問にきちんと答えてくれる、きちんと受け止めてくれる、という塾はおすすめです
1人1人の状況に合わせて対応してくれるのが中小の塾の良さですから、それが期待できないなら大手塾のほうがいいです。
話が伝わらない、かみ合わない、コミュニケーションが取れない塾長や先生の場合は要注意です。
先生の人間性
入塾前に先生の人間性を見極めるのは難しいのですが、魅力的な先生かどうかは体験授業を受ければなんとなく見えてきます。
授業を受ける子供たちがいきいきしていたり、楽しそうであれば、子供達が引き寄せられる先生ということでしょう。
個別指導塾での中学受験
最近の中学受験では個別指導塾を選ぶご家庭も増えています
すでに通っている塾の成績を上げるために、個別指導塾も併用するダブルスクールも特別なことではなくなってきています。
個別指導塾の特徴
個別指導塾の特徴は
- 時間を選べるので習い事を続けやすい
- 個別に指導を受けられるので分からないままにならない
という一方
- 料金は割高
- アルバイト講師も多く、どんな先生に当たるか分からない
ということもあります。
個別指導塾だけで中学受験を目指すのは、費用がかかることや、モチベーションの維持などで難しい面はあります。
ですがマイペースなお子さんや、集団での授業が合わないお子さん、習い事を辞めずに中学受験するお子さんにとっては、ストレスなく勉強することが出来ます。
個別指導塾の種類
小学生が通う個別指導教室には、以下のようなものがあります。
【2】中学受験にマッチする内容を教える個別指導塾
【3】すでに通っている中学受験塾のサポートを行う個別指導塾
【1】の主に小学校の授業の補習やフォローを行う個別指導塾では、受験は考えてはいない小学生たちの補習がメインで、中学受験に対応していない個別指導塾もあります。
中学受験に対応している【2】と【3】についてご案内していきます。
中学受験にマッチする内容を教える個別指導塾
中学受験にマッチする内容を教える個別指導塾といっても
- 中学受験専門の個別指導塾
- 中高生の指導をしながら中学受験にも対応している個別指導塾
といろいろな場合があります。
どんな場合にせよ大切なのは受けたい志望校への対策がどれほどなされているかがポイントとなります
志望校対策として出題傾向や動向などに、どれほど対応しているのかを確認しておく必要があります。
すでに通っている中学受験塾のサポートを行う個別指導塾
こちらは通っている塾での成績を良いものにするために通う個別指導塾で、今通っている塾のテキストを使って指導します。
このタイプの塾ではまずすでに通っている塾のテキストやカリキュラムにしっかり対応しているかを確認する必要があります
学習方法やカリキュラムは塾によって様々ですから、通っている塾に対応していないと目的に沿っていないので、塾での成績向上にはつながりにくいです
日能研ならユリウス、サピックスならプリバートといったように、大手進学塾が個別指導塾を併設している場合もあります。
ですがそれだけで安心して決めてしまわずに、自分の目で学習内容がどういったものかを確認することが大切です。
個別指導塾を選ぶときは
個別指導塾はアルバイトの講師も多く、どんな先生に当たるか分からないということもあります。
個別指導塾を選ぶときは、必ず体験授業を受けて親御さんも一緒に見学することをおすすめします。
そして納得できる教室や講師を選ぶようにしてくださいね。
まとめ
中小塾にもメリットとデメリットが存在します。
中小塾では最新の入試動向を取り入れたオリジナルのカリキュラムで勉強を進める、ということは難しいですが、大手塾よりも人数が少ないぶん細かな指導を受けることができます。
子供の性格によっては知識を与える指導よりもサポート的な指導がある方が学力が上がる子もいるので、そういった場合には中小塾の方がおすすめです。