中学受験は親の見栄?本当に自己満足やエゴなのかな?
将来子供に中学受験をさせることを視野にいれて、低学年の間を送っているご家庭はそれほどいないと思います。
なのになぜか突然「我が家の子供も中学受験させてみようか」とふと考える時が来ます。
それが私は小学校の3年生の秋でした。
というのも、小学校の運動会が終る頃になるとテレビのCMで一斉に「全国小学生統一テスト」とか、不思議なことに家のポストに塾の案内がごっそりと入り始めるからです。
そこで初めて「中学受験」というものを意識しました。
そんな中学受験に至る入り口の様子を今回はお話します
中学受験は親の見栄?
これは私の姉の家の場合の話です。
姉は二人の子供を私立中高一貫校に通わせている専業主婦です。
長女が3年生の時に、たまたま小学校の役員の順番が回ってきました。
その当時まだまだPTA活動は、働く母親にもできるようにというような配慮もなく2週間に1回ほど学校に通うような熱心な活動というのが普通のことでした。
そうなると役員になった保護者の人達との交流ができますよね。
もともとこの地域に住んでいる地元出身のお母さん達はこの辺りの教育事情をよく知っている人が多くすでに中学受験を意識している人もいて、だんだん中学受験の話題が増えてきたのです。
そんな時に帰り際に立ち話をしていると『あなたのお子さん、もう〇〇の入塾テストに申し込みはしているの?』と聞かれました。
何も知らない私には、よく意味がわかりませんでした。
ですが話しを聞いていると秋の文化の日あたりから始まる中学受験の専門の塾に4年生から入塾するためには、その入塾試験を受けなければ入れないということを聞いたのです。
私からしてみるとなんだか想像がつかず中学受験は単なる親の見栄のような感じがしました。
なぜなら私たち家族は、この場所に引っ越してやって来た全く土地の事を知らない家庭です。
そういうものが存在することさえも知らなかったのです。
そして『わざわざ中学受験なんてしなくても』と伝えると
『(中学受験)するかしないかは、あとで考えればいいから、とにかくどこでもいいから入塾試験を受けておいたほうがいい』と言われたのが最初でした
私の住む地域では
- とにかく入塾テストを受ける
- そして希望する中学に行かれるかは別として塾に入れるべき
というのが本人の希望とは別に(今思えば)親の見栄としてあったような気がします
厳しい塾に、はいれるか?が中学受験する親の自己満足
私にはその時に初めて知った入塾試験というものですが、帰って来た子供に聞いてみたところ学校ではその話をしているらしく
『〇〇ちゃんはどこの塾、〇〇ちゃんはどこ』というように子供の方が実は詳しく知っていました。
それで『あなたも受けてみる?』と聞くと、ごく自然に『うん』と言いそのまま日能研の入塾テストを受けました。
実はそのテストというのは、私の家の場合は日能研でしたが、その塾に入塾する場合の成績の調査のために行われるもので、戻って来た答案用紙に「あなたのクラスは〇〇です」というような形で案内が一緒になっているものなのでした。
このやり方は、どの塾に行っても同じです。
違うのは、どの塾に行くことができるかでおおよその子供の行かれる中学がわかるということでした。
日能研は小学校よりも多い8クラスありました。
なので真面目に塾に通い勉強をすれば大抵のお子さんがどこかの私立に行くことは可能です。
ですが難しい中学に特化した塾などではその入塾試験で不合格となり他を探すことになります。
難度が高い中学校に合格するための厳しい塾に入ることができた!ということがすでに親自身の自己満足の1つでもあるのかなと思います。
子供の気持ち無視はダメ!中学受験する親にありがちなエゴ
私の家のように一般的な塾に行く子供もいれば、そういった一番上の学校を目指すための厳しい塾に入らせたいという親御さんもいます。
そして行っている塾が、誰もが知るレベルの高い塾になると、そのご家庭が目指す中学もだいたいわかってしまうようになります。
その塾に入ることができたという結果で親御さんの自己満足感と見栄がその時点で明らかとなり、そのお子さんも必死に塾の勉強について行くようになります。
そしてレベルの高い塾に行けば、我が子もレベルの高い中学への道が開かれたような気持ちになりますがそれは単なる親のエゴです
4年生の塾が始まった頃は、塾で頑張れば誰もが認める偏差値の高い私立中学へ行かれるのではないか、という気持ちになります。
当然ですがその塾に通っているお子さんが100%の確率で希望する中学に入れるわけではありません。
それでも一度入った塾を辞めるということは、周りのママ友などの噂になるためそのご家庭は必死になります。
どうみても無理やり通わされているようだなと、明らかに思うようなお子さんでさえ親のエゴで続けさせられているといった人を何人も見ています。
さらに中学に入学してからわかることなのですが、我が家は日能研で普通に勉強してきています。
そしてもう一方の厳しい塾では、これでもかというくらいの課題を仕上げて入学してくるといった違いがあることに気が付きます。
入学後に学力の差があったとしても、それでもどこの塾に通っていたとしても合格したことは同じです
なので、どこの塾に行っているのがいいというのは単なる親の自己満足で、いかに本人が頑張ったかということの方が実際は重要なのです。
さいごに
周りを見ていると中学受験を決めるきっかけは住んでいる地域やお父さん・お母さんの考え方で大きく変わると実感しています。
もしかしたら、中学受験をするきっかけの部分は親の見栄から始まるものもあるかもしれません。
だけど子供をうまくサポートして軌道に乗せて勉強に導き、結果合格することができれば子供は親に感謝します。
逆に子供の気持ちを無視して子供のレベルに合わない生活を続けてしまうと、それは親のエゴやただの自己満足になってしまいます。
そうならないためにも中学受験は子供主体だということを忘れないようにしなくてはいけないですね。