中学受験の転塾のタイミング 行きたくないと言う時や6年生の場合は?
お世話になった先生に『辞めます』とはなかなか言いづらいかもしれません。
ですが、塾にもいろいろあります。
相性の問題がありますから、場合によっては転塾を考えた方が子どものためになるケースもあります。
塾の先生も人間ですし、しかも教育者です。
今の塾を辞めたほうがその子のためになるという状況であれば『お力になれず申し訳ありません』と言いつつも本音では、お母さん良い決断をされましたね・・なんて思っていたりするかもしれません。
問題はいつ転塾を切り出すかですね。
そこで今回は、子どもが塾に行きたくないと言う時や6年生の場合など転塾のタイミングについてお話したいと思います。
中学受験 転塾のタイミング
これは私が実際に体験した話です。
私は二人の子供を公立中高一貫校に通わせている専業主婦です。
中学受験のための転塾のタイミングはケースによって変わってきます。
まずは授業内容が難しすぎてついていけないパターンから考えてみたいと思います
授業内容が難しすぎてお子さんがついていけないのは実績重視の塾に多いパターンです。
○○中学に○○名が合格!みたいな垂れ幕を飾ったりして、トップレベル中学にたくさんの生徒を合格させました、とアピールしているタイプの塾のことです。
こういった塾はブランドを売りにしているので、入塾テストが難しい傾向にあります。
なので親御さんの方も『せっかくこの塾に入れたのに辞めるのはもったいない』という心理が働いて転塾をためらいがちですね。
ですがこのケースでの転塾は早ければ早いほど良く特に4年生や5年生の場合はできるだけ早く退塾して良いと考えています
そもそも難しい入塾テストを設けて入塾の時点で生徒をふるいにかける実績重視の塾は、最初からトップレベルの中学に受かるぐらい勉強のできる子をたくさん集めたいというのが本音なのです。
そしてトップレベル校に受かる学力をもともと持ってる子ども向けの授業をします。
もともとできる子どもからすれば高度な学習ができるのでいい環境です。
こういった塾はまだまだトップレベル中学が視野に入るけど伸び悩み始めた子のことは大変熱心にフォローしてくれます。
ですが『この子はトップレベル中学に合格するのは厳しいな』と思った瞬間に相手にしなくなります。
こういった塾はトップレベル中学に何人合格させたか、で先生が評価される会社ですから先生もその価値観に従って生きている場合がほとんどだったりします。
トップレベル中学合格のレールから外れた受験生のことは、ひどい場合だと金づるぐらいにしか思っていないことさえあります。
『授業についてこれていないので、退塾をおすすめします』なんて言い出す先生はいませんが、もし言われたら『なんてヒドイ先生だ!』と思うし腹も立ちますよね?
でも実際は利益よりも子どもの幸せを優先してくれる良心的な先生だと思っていいぐらいです。
成績だけが子どもの価値のような環境は、伸び悩んでいる子どもにとっては地獄の苦しみです。
がんばって勉強しよう、なんて気にもなれません。
この手の塾はついていけないのであれば早めに見切りをつけてしまう方がお互いのためになる、という訳なのです
中学受験の塾に行きたくないと言う時
成績は問題なくても塾に行きたくないと言う時はどうでしょうか?
このパターンに多いのは人間関係のトラブルが問題になっているケースです。
お子さんを毎日ストレスの多い環境に置いておくのは本当に可哀想ですから、5年生までであれば一刻も早く転塾してしまったほうがいいと思います。
6年生の場合は
- トラブルの被害
- 転塾のデメリット
を天秤にかけて慎重に考えなければならない難しい問題になります。
例えば、男子だらけの教室に女子が一人だけなのがイヤ、という程度の理由であれば我慢したほうがいいかもしれません。
ですが、いじめなどの深刻な被害が出ている場合は私なら子どもの安心と安全を考えて迷わずに転塾を選ぶと思います
中学受験の転塾 6年生は
中学受験のための転塾を6年生でする場合には2つのデメリットがあります。
1つ目は授業の上でハンデが発生することです
どの塾にも今までに習ったこと、というものがあります。
6年生にもなると今までに習ったことの積み重ねも膨大ですから、この問題を解くには5月に習ったあの知識が必要だ、なんて場面はしょちゅうです。
それをいちいち復習していては授業が進みませんので、子どもはノートを見るなどして頑張って授業についていくのです。
ですが転塾した生徒はどうしても、その先生が過去に教えてきたことがわかりませんよね。
ですから授業についていくことは、ずっと同じ塾に通っている生徒よりも難しくなってしまいます。
2つ目は私立中学との話がまとまらなくなることです
私立中学の中には、入試というたった一回のテストで生徒を判断するより複数の模試から生徒を判断する方が評価としては公正だという考えを持っている学校があります。
そういった中学校を志望校にしていた場合、模試の成績を前に塾の先生と中学の先生が事前に話し合うことがあります。
『○○君という生徒が貴校を受験しますのでお願いします』
『○○先生のお墨付きの生徒なら安心ですね』
とか
『○○さんが次の模試でも同じぐらいの偏差値が取れていれば○○塾様にはご迷惑をおかけしませんよ』
なんて具合に塾と中学の間で推薦の話を進めている場合があります
これは公然の秘密となっているので、そういうことが行われているかどうかを塾に聞いても正直に教えてもらえるかは微妙です。
なぜこのようなことを私が知っているのかというと、上の子の中学受験の時に塾長先生より打診をされたからです。
というのも、上の子は小4から塾に通っていましたが中学受験はするつもりはなく、あくまでも高校受験の基礎固めとして進学塾に通って模試などを受けていました。
ところが小6目前で突然『中学受験したい』と言い出したので、今からでも間に合うかどうか塾長先生に相談した時に『お子さんの成績なら塾判断として私立○○中学なら推薦できますよ、どうですか?』と言われたのです。
その時に一連の話を聞き『塾と中学校の間でそんな話があるんだ』と初めて知ったのです。
ただ、そういった話が進んでいる途中で転塾をすると話が流れてチャラになるということは、わかっておかなくてはいけませんね
まとめ
転塾にまつわるあれこれをお話してみました。
なんでもかんでも転塾すれば解決するというわけではありませんが、子どもと塾の相性というものは必ずありますので場合によっては、有効な選択になるのではと思います。
特に4年生や5年生の場合、転塾を決心したのなら早いにこしたことはないと思いますよ。
(`・ω・´)ゞ