中学受験の国語で時間が足りない 読むのが遅い!長文読解のコツは
中学入試に限らず試験というものには制限時間がありますよね。
中学受験の国語の長文が苦手な息子を、塾とは別に家で指導していた時、とにかく問題文を読むのがとにかく遅かったのです。
塾の授業でも、テストでも制限時間内に全部の問題が終わる子と制限時間が来ても空欄が残っている子に分かれます。
今回は、中学受験の国語で時間が足りない子の問題点が読むのが遅い場合の長文読解のコツなどのついてお話します。
中学受験の国語で時間が足りない
これは私が実際に体験した話です。
私は二人の子供を公立中高一貫校に通わせている専業主婦です。
『今回の模試はどうだった?できた?』
『国語、全然時間が足らなかった』
私と息子の会話ですが、もう何百回このやり取りをしたかわかりません。
当たり前の話ですが制限時間内に全部の問題が終わる子のほうが有利ですよね
満点が100点のテストでも、空欄が多いと全部正解しても70点ということになってしまうからです。
できれば制限時間内に全部の問題を埋めるようにしなくては!・・と思った私が取り組んだのは、息子が早く読めるようになるための訓練でした。
中学受験の国語で読むのが遅い
まず文章を読むのが遅いと言うのは簡単ですが、具体的に1分間に何文字を読むことができるのかを知ることが大事ですね。スピードを確認する時は
- 本当に遅いのか
- 仮に遅いとして今の速度はどのくらいか
などを把握していないと、なんとなく遅いという印象や雰囲気で根拠がデタラメになってしまいます。
なので、まずは読むスピードを測定して数値に可視化しなければいけません。
私が行った読書速度の測り方から紹介しますね
家で問題集の長文問題に取り掛かる際、本文の文字数を数えておきます。
これは厳密に数える必要はありませんから、だいたいでOKです。
1行あたり40文字の文章が120行あれば40×120=4800ということで約5000字の文章として扱います。
タイマーをセットしたら文章を読み始めます。
我が家は100均のキッチンタイマーを使用していましたが、タイマーがなければ時計で計っても大丈夫です。読んでいる途中で
- 漢字の問題
- 穴埋め問題
- 傍線部
などがあっても後回しにして文章を読むことに集中し、読み終わったら割り算をします。
5000文字の文章を8分で読んだ場合5000÷8=625になります。
これは1分間に625文字読めるという意味になります。
これで計測は完了ですが、1つだけ注意点があります.
それは数値を伸ばすために速く読もうとしないということです
これは正しい数値を把握して、この数値を基準に速いとか遅いとかを判断することが狙いですから、記録を伸ばすことを目的にすると話が変わってきます
子供に伝えると意識して早く読もうとしてしまうので、あえて伝えずに計測するのもアリだと思います
国語の文章問題は、読みやすい文章もあれば読みづらい文章もありますし、説明文と物語文で速度の変わるお子さんもいらっしゃるでしょう。
1回の測定で判断するのではなく、何回かやってみてから判断してみてくださいね。
1)本文の文字数を数えておきます(大体でOK)
2)タイマーをセットして文章を読み始めます
3)問題は後回しにして文章を読むことに集中
4)読み終わったら割り算をします
5)1分間に読める文字を算出します
<注意のポイント>
数値を伸ばすために速く読もうとしないこと
中学受験の国語 長文読解のコツ
では数値が計測できたところで改めてスピードについてお話します
1分間に読める文字が300字未満
これは本当に遅いです。
言葉というのは、あまり遅いと意味がわからなくなります。
ためしに『そこの交差点を右に曲がると駐車場があります』と、めちゃくちゃゆっくりしゃべってみてください。
『そーーーーこーーーーのーーーーこーーーーうーー・・』みたいな感じです。
『ちょっと何言ってるかわかんないんですけど』と言われちゃいますね・・。
なので600未満であれば無理にでも速く読めばもっと内容が頭に入ってくる、というスタンスで勉強するのがコツになってきます
一緒にトレーニングするという場合は、文章を指でなぞってあげて1分で500文字ぐらいのスピードで練習するのがいいと思います。
1分間に読める文字が300~600字
これは速度としては普通になるのですが、受験しない小学生も含めた上での普通です。
極端に遅い訳でもないのでムリヤリ速くするという方向でやっても読んだ文章を頭の中で処理できてない可能性のほうが高いです
頭の中で処理できてないのに、目だけ速く動かしても残念ながらダメなんですね。
このスピード域の子で読むのが遅くて時間が足りないという場合は本を読む習慣がついていない可能性を疑ってみてください。
ある文献で『何事も経験による慣れは処理速度に重大な影響を及ぼす』というのを読んだことがありますが、文章を読む経験が少ないと不慣れなので時間がかかってしまうものです。
中学受験に向けて勉強していると時間がない事はすごくよくわかるのですが、本のひとつも読む時間がないという生活をしていると、文章を読むことに不慣れで情報処理が遅いという思わぬ落とし穴にはまるわけですね。
問題集や模試の長文というのは本でいうとたった数ページというわずかな経験量でしかないので本を一冊まるごと読ませるという経験をたくさん積めば、経験による慣れで処理速度が上がります
スピードアップしながら処理速度も上げていくなら、お子さんが喜ぶ内容の本を読ませてあげるのがコツです。
- 先が気になる
- 続きを読みたい
という内容なら子どもは勝手に速く読み始めます。
この経験が次にいきて、他の文章も速く読めるというわけですね。
1分間に読める文字が600字以上
読むスピードにはとくに問題がありません。
時間が足りないとしたら他の原因かもしれません。
まとめ
ちなみに私の読書速度は1分あたり800~1200ぐらいですが、400字の幅があるのは、読みやすい文章と読みにくい文章があるからです。
制限時間50分の入試問題があったとして、ふつうの難易度なら15分もあれば解き終わります。
かなりの難関校でも20分から25分あれば終わります
読むスピードの話は『なんとなく遅い気がする』というイメージで語られるケースが多いのですが、測定して数値にできる項目ですので1分で何文字読めるのかを測定して子どものスピードを正確に把握してくださいね。
50m走のタイムと一緒で急には伸びづらい能力なので、受験直前にスピードの問題で困らないようになるべく早い段階から訓練できるといいですね。
ファイト───ヽ(。・∀・。)ノ───!!
ここまでご覧いただき、ありがとうございました。
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