中学受験の国語 論説文と説明文の違いと読解のコツ
中学受験の国語の長文読解には物語文や論説文・説明文と色々な種類のものがありますよね。
物語文は小説などの話を引用することも多いのですが、説明文や論説文といったものの違いは説明できますか。
なんでこんな質問をするかというとテストに出るからではありません。
テストに出るから大事なのではなくて、説明文と論説文では考え方が変わってくるから大事なわけですね。
そこで今回は説明文と論説文の違いと読解のコツについてお話したいと思います。
中学受験の国語 論説文と説明文の違い
これは私が実際に体験した話です。
私は二人の子供を公立中高一貫校に通わせている専業主婦です。
まず説明文と論説文の違いから説明しますね
私の息子が小学4・5年生の時に話した内容ですのでシンプルで、細かいことは省いてます。
- 説明文には意見がない
- 論説文には意見がある
これだけです。
そうなんです。
実際のテストでは読んでみるまで区別できないわけですから説明文かもしれないし、論説文かもしれないという視点があると融通が利いて大変良いのです
だいたいの小学生は説明文向きの読み方・考え方のほうが得意だと思います。説明文というのは
- 洗濯機の使い方とか
- ダンゴムシの特徴とか
- 竹と笹の見分け方
みたいな内容で事実が淡々と並んでいることが多いので、書いてあることさえ把握できれば、問題は解ける場合が多いです。
だから説明文は論説文より簡単なんて書いてある参考書やブログもよく見かけたりしますが説明文でも
- 生物学者レーヴェスとローレンツの見解の相違について
- 古代遺跡の調査結果
とかいった専門的で難しい話題になってくると、大人の私でも書いてあることが把握できずに『うわっ』となって、問題が解けないということは、普通にあります。
大事なのはどっちが難しいとか、どっちがテストに出やすいとかではなくて、説明文と論説文では読解における考え方が変わってくるという点なのですね
中学受験の国語 論説文の読解
では論説文ですが、論説文には意見があります。
この先が大事なのですが、意見があるということは情報に優劣が発生しているということです。
実際に例を出して、説明文と論説文を比較してみましょう。
まずは説明文から例を出します
1)丸まって外敵から身を守る
2)呼吸器官はお腹についている
3)脳がとても小さい
こんな感じの内容だったとしましょう。
イ:呼吸器官はお腹についている
ウ:脳がとても大きい
息子は『書いてあったことと同じだから、イ』と答えました。
3つの話題には、特に優劣が発生していませんから全て同じように大切です。
だから記号問題の場合、書いてあった通りのことを選べば正解です。
次に論説文の例を出してみましょう
1)Aさんは洗い物をするときに工夫して洗剤を排水口に流す量を減らした
2)このように、日頃から環境に配慮することが大切だ
ここで次のような記号問題があるとします。
イ:環境問題には日常的に取り組まなければならない
息子は『書いてあったことと同じだから、ア』と答えました。
小学生はたいてい説明文のほうが得意というのはこういうことです。
論説文には要旨という考え方があります
要旨というのは重要なところですから、書いてあったことと同じだから選んだ、ではダメなんですね。
ここで説明文と論説文の違いが大事になってくるわけです。
論説文には意見があります。
意見があるということは何か伝えたいことがあるということですから、その意見が大事になってくるわけですね。
なので、表現が変わっていても本文と同じ内容の意見が書いてあるものが要旨となるわけです
このことを知らない受験生が二択までは絞れたんだけど、アとイはどっちも本文に書いてたことだから、どっちを選べば正解なのか分からないとなってしまうわけです。
つまり、論説文の読解というのは
- 単に書いてあることを把握するだけはダメ
- 1の情報より2の情報のほうが大事
という情報の優劣まで理解する必要があるわけですね。
まとめ
説明文には意見がない
論説文には意見がある
これが説明文と論説文の違いですが、意見があるということは、情報に優劣が発生しているという考え方が大切ですね。
情報の優劣がつかめていない場合、読解のポイントがブレて問題が解けないという事態が発生するわけです。
言い換えれば、論説文の場合は大事なところさえ把握してしまえば、問題は劇的に解きやすくなるということでもあります。
なので、読解問題の中で一番ハードルが低いのが論説文だったりするわけです。
読解の苦手な子こそ、勉強すれば成果の上がりやすい論説文を鍛えてみてはいかがでしょうか。
ガンバァ━━━(`・д・´)ノ━━━!!!!
ここまでご覧いただき、ありがとうございました。
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