中学受験の国語 選択問題は消去法?正しい解き方は?
中学受験の国語のテストには必ずと言っていいほど選択問題がありますよね。
息子は国語全般が苦手なので、選択問題もまあひどいものです。
テストをしっかり読み込んでない私がチラッと選択肢を見てみるだけでも『これだけはないわ』というようなものを選んでいたりしたことも・・。
選択式の問題が壊滅しているお子さんを、なんとかしてあげたいですよね。
そこで今回は選択問題は消去法なのか、正しい解き方の考え方についてお話したいと思います。
中学受験の国語 選択問題
私は二人の子供を公立中高一貫校に通わせている専業主婦です。
子どものテストが返ってきたきたとき、国語の答案を見ると記号問題が全然あってないという場合がありませんか。
いったいどんな問題が出ていて、どんな答えを選んでいるんだろうと思い問題をチェックすると、よりによってこれ選ぶ?というぐらい全然違う選択肢ばっかり選んでいるのです。
私の息子は国語が大の苦手で、塾で勉強するだけでは中学受験に間に合わないかもしれないと思ったので、少ない時間の合間に家で指導をすることにしました。
ありえない答えを選んでばかりなので、まず選択問題をどうやって考えているのかを確認してみたのです。
国語の選択問題は消去法?
息子はいたって素朴な疑問なのですが、中学受験の場合そんなことを言ってるうちはダメなのですね。
では次の文章を例題として、実際に選択問題を出題してみたいと思います。
近頃、生物が絶滅する速度が早くなっている。
昔は地球全体で見ても、絶滅する生物は一年に一種程度だった。
しかし、今はその百倍近い速度で生物が絶滅している。
原因は、まず人間による生息地の破壊。
住む場所がなくなった生物が次々に絶滅しているのだ。
人間による乱獲も問題だ。乱獲によって絶滅した生物は多い。
さらに人間が外来種を持ち込んだことも大きな要因である。
外来種が持ち込まれたために生態系が崩れ絶滅した生物が多い。
要約したダイジェスト版なので実際はもっと長いわけですが、仮に本文にこのようなことが書いてあったとします。
点が取れる子というのは、本文の内容をよく見ています。
本文に線を引くなどして、話のポイントをしっかりおさえています
ちなみに線を引くとこんな感じです。
近頃、生物が絶滅する速度が早くなっている。
昔は地球全体で見ても、絶滅する生物は一年に一種程度だった。
しかし、今はその百倍近い速度で生物が絶滅している。
原因は、まず人間による生息地の破壊。
住む場所がなくなった生物が次々に絶滅しているのだ。
人間による乱獲も問題だ。乱獲によって絶滅した生物は多い。
さらに人間が外来種を持ち込んだことも大きな要因である。
外来種が持ち込まれたために生態系が崩れ絶滅した生物が多い。
そして問題を解くころには生物の絶滅には
- 生息地の破壊
- 乱獲
- 外来種の持ち込み
の3つの原因があるんだな、というように頭の中がちゃんと整理されているのです。
そして、頭の中が整理された後で、問題に取り掛かるわけです。
イ 多くの生物が人間の乱獲により絶滅した
ウ 生態系が破壊されたときは外来種を持ち込むべきだ
エ 生物の絶滅が近年早まっていることには3つの原因がある
では選択問題の苦手な子の解き方ですが、不得意なお子さんは選択肢を見ながら物を考えるので、次のような思考になったりします。
そして選択肢を見ながら、アとイのどっちを選ぶべきか必死に考えるのですが、本文と選択肢の意味がちゃんと分かってるならそもそも悩む必要なんかないという発想は最後まで出てこないのです
今回の問題は明らかにおかしい選択肢はウの一つだけでしたが、4つのうち2つは明らかにおかしい問題はいくらでもあります。
そういう問題とたくさん接しているうちに二択までは絞り込めるんだけどなぁが口癖になりながら、いつまでも間違った考え方にしがみつく事態が起きます。
だって、間違った考え方でも半分は当たってるわけですから
国語の選択問題の解き方
先ほどの選択問題の解き方を正しい手順で考えるとこうなりますね。
近頃、生物が絶滅する速度が早くなっている。
昔は地球全体で見ても、絶滅する生物は一年に一種程度だった。
しかし、今はその百倍近い速度で生物が絶滅している。
原因は、まず人間による生息地の破壊。
住む場所がなくなった生物が次々に絶滅しているのだ。
人間による乱獲も問題だ。乱獲によって絶滅した生物は多い。
さらに人間が外来種を持ち込んだことも大きな要因である。
外来種が持ち込まれたために生態系が崩れ絶滅した生物が多い。
何度も言うようですが、できる子は本文の内容に線を引いたりしてよく理解していますから、生物の絶滅には
- 生息地の破壊
- 乱獲
- 外来種の持ち込み
の3つの原因が頭に入っているわけなんですね。
イ 多くの生物が人間の乱獲により絶滅した
ウ 生態系が破壊されたときは外来種を持ち込むべきだ
エ 生物の絶滅が近年早まっていることには3つの原因がある
これを消去法で解く場合、次のようになります。
- アは3つある原因のうち1つしか書いてないからダメ
- イも3つある原因のうち1つしか書いてないからダメ
- ウは本文の内容と真逆だから、かすってもいないしダメ
これを消去法を使わずに、これだ!というものを選ぶ場合、次のようにこうなります。
- 本文には原因が3つ書いてあった
- 3つとも漏れなく書いている選択肢はエだけ
つまり、消去法を使うかどうかというのは、非常にささいな問題なわけなんですよね。
本文に書いてあったことが正確に理解でき、選択肢に書いてあることの意味も理解できているならどんな角度から選択肢を見ようと、どのみち正しい答えにたどり着けるわけです
まとめ
中学受験の選択問題は、ほとんどが書いてあることがわかっていれば解ける素直な問題です。
ですから、選択問題が苦手とか選択問題を克服しようとかいう発想は着眼点がズレているわけです。
本文の内容を理解できていないとか知らない言葉が多くて選択肢の意味がわからないとかいった別のところに苦手な真相はあります。
できない本当の理由を突き止めて、勉強のポイントがずれないよう気をつけたいものですね。
(ノ≧∀)ノファイトォ─────!!
ここまでご覧いただき、ありがとうございました。
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